日常㉛

アベノマスクは今だ届かないも(苦笑)、最近、マスクの販売を多々見かけるようになった。

薬局に並んで購入までは遠慮したいと、以前買ってあったマスクでしのぎながら、少し前にはネット購入予約をしておき、枚数に余裕が出てきたのちは、周りに小分けでおすそ分けも出来た。

こうしてマスクが少しずつ供給されるも、見つける度に、やはり度々買ってしまう。

商店街の用品店でも、マスクを一箱買う。

マスクストックに余裕が出てきた頃、毎日のように銭湯に通う、近所のおじいちゃん、江戸っ子魂萩さんから、手持ちのマスクがなく、困っていると聞く。

萩さんは、いつも私達親子に色々な物を惜しみなくくれる。

つい最近では、自転車のかごにトイレットペーパーにティッシュまで積み、持ってきてくれた。

一人暮らしでもらいものが食べきれないからと、ゴディバのチョコの詰め合わせやハムやベーコンの詰め合わせ、錦松梅やら高級日本茶、有名どころのバームクーヘンやクッキー、北海道から直送のウニなど、とにかくくれるものすべてが高級品なのだ。

頂いてばかりで悪いと言うと、「俺は何もいらないから。ボタンが取れた時、つけてくれるだけでいいから。」と、粋な返しをする。

こんな時にと、萩さんに、ストックマスクを一箱渡す。

いつもは何もいらないと言う萩さんが、とびきりの笑顔で「先生、ありがとう!!」と言ってくれた。

久しぶりに見た、萩さんの笑顔。

私まで嬉しくなりながら、自転車で後ろ姿のまま片手をあげ、家路に着く萩さんを見送った。